クリーンルーム空調
■クリーンルームとは
近年の半導体需要に伴いテレビ、新聞や雑誌で“クリーンルーム”という文字が目に付きます。
精密機器、医薬品、医療、食品など微生物を対象とする分野には高い清浄度保持が求められ、必要に応じて
温度、湿度、圧力、微量ガス分子、静電気、電磁波、微振動などの環境条件についても管理された空間です。
〈主な環境条件〉
・清浄度クラス :空気中の微粒子数(塵埃数)に基づき、下記表の通りClass1~Class9分類されます。 半導体工場ではClass 3~5、精密機器では5~7、医薬品・食品では5~8が目安となります。 清浄度Class1(ISO規格)は1立方メートルの空間に0.1μm以上の微粒子10個以下しか存在しないことを指します。 例えると「東京ドームほどの広大な空間の中に、1mm程度の砂粒がたった数個だけ転がっている状態」に 匹敵するほどの圧倒的な綺麗さです。 ※参考として、0.1μmとは人間の毛髪の直径が100μmなので、毛髪の1/1,000サイズ
・温湿度:一般的に温度は20℃~25℃、湿度は30~60%RHの範囲で厳密に管理されます。
・差圧(室圧制御):外部からの汚染物質の侵入を防ぐため、室内の気圧を周囲よりも高く(正圧)で保ちます。

■クリーンルーム空調制御
クリーンルーム用空調は一般的に一定の清浄度を維持し、温度、湿度、圧力、気流を制御管理することを目的とします。
〈各制御方法〉
・空気の浄化:高捕集率なHEPAやULPAフィルターで空気中の微粒子をろ過することで汚染物質の侵入を防ぎます。
ケミカルフィルターを併用することでオゾンを分解させたり、ガス微粒子や臭気を吸着させることもできます。
・温度制御 :一般的に23℃程度に保つケースが多く、室内の温度ばらつきを設定温度±(1~2)℃の温度範囲に とどまるように精密に制御します。
・湿度制御:相対湿度は、一般的に35%~50%程度に制御されます。それ以下の湿度では下がるにつれて
静電気が発生しやすくなり、逆にそれ以上に湿度が上がると物体表面が酸化されやすくなるなどの障害が
懸念されます。
・圧力制御:圧力管理は、クリーンルームを正圧に制御することで、外部からの汚染物質の侵入を防ぎ、室内の清浄度を
保ちます。逆に化学物質を扱う実験室や感染症の病室などでは室内を負圧にすることで内部の空気が外へ
漏れることを防ぎます。
・気流制御:気流制御は、人や機器などから発生した微粒子が浮遊・拡散することを抑え、装置類への侵入を防ぎ
クリーンエリア外へ迅速に排除して清浄度を保ちます。
